借金が増えすぎてしまったとき、住宅ローンの返済が苦しいときなどには「個人再生」が有効な解決方法となります。
今回は個人再生の注意点やメリットについて、特にお勧めするケースを含めて弁護士がわかりやすく解説します。
1．個人再生とは
個人再生とは、裁判所に申立をして負債の額を大きく減額してもらう債務整理手続きです。
負債額が500万円以下であれば100万円まで、500万円を超える場合には負債額に応じて5分の1～10分の1程度にまで減額してもらえる可能性があります。
元本や遅延損害金も減額されるので、負債額が大きく膨らみすぎた方にはメリットの大きい解決方法といえるでしょう。
また個人再生をしても財産は失われません。一定金額（合計99万円）以上の預貯金や生命保険、車などがある方でも安心して手続きを進められます。
さらに個人再生には「住宅ローン特則（住宅資金特別条項）」があり、住宅ローンのある方でも家を守りやすくなっています。住宅ローン特則を使えば住宅ローン以外の負債を減額し、家を残すことが可能です。住宅ローンを滞納して代位弁済が起こっていても、なかったことにして元のように分割払いができますし、競売が開始されていても中断して個人再生を進められます。
住宅ローンを払えなくてカードローンなどに頼ってしまったなら、ぜひ個人再生を検討してみてください。
2．個人再生が向いている方
財産を失いたくない
個人再生をしても財産はなくならないので、債務整理しても財産を失いたくない方に適しています。
安定した一定以上の収入がある
個人再生後、確実に支払ができる人にしか利用できません。給与や事業収入など安定した一定以上の収入のある方に向いています。
住宅ローンを抱えている
住宅ローンがある場合、住宅ローン特則によって家を守れる可能性が高いので個人再生を検討する価値があります。
負債額が大きくなっている
負債額が500万円を超えているなど、任意整理が難しい状況でも個人再生なら充分解決可能です。
3．個人再生の注意点
収入が必要
無職の方、収入の低すぎる方は利用できません。
手続きが複雑
裁判所を利用するので必要書類も多く手続きは複雑です。
ブラックリスト状態になる
個人再生後は5～10年間、新たな借入やクレジットカードの作成は困難となります。
4．個人再生を弁護士に依頼するメリット
- 依頼するとすぐに債権者からの督促が止まる
- すべてを任せられるので労力がかからない
- 手続きがスムーズに進む
当事務所では個人様の借金問題解決に力を入れており、支援体制を整えています。借金にお困りの方、個人再生に関心のある方、家を失いたくない方などがおられましたらお気軽にご相談ください。
